Activity Report 活動レポート

ワークライフ?シナジー体験談4~子育ては続くよどこまでも~

2025.11.06 | ワークライフ?シナジー取組

ダイバーシティ推進のための基本方針のひとつ ワークライフ?シナジーの取組として、産休?育休を取得された方に体験談をうかがいました。
第4回は、兵庫県立大学 自然?環境科学研究所 准教授 中濱直之さんです。
 (育休期間)2022年1月17日~2022年2月8日まで
 (子の出生日)2021年12月15日

【産休?育休に入るまで】

 妊活を始めてから1年程度経過してから、妻の妊娠が分かりました。それまでの新婚気分から一転、非常にあわただしかったことを覚えています。また妻の悪阻、一時的な入院もあり、夫婦ともども精神的に不安定な日々が続きました。当時は自身の精神的な余裕がなく、きちんと妻の気持ちに寄り添えなかったことを、今でも後悔しています。育児休業は最初から取得するつもりでしたが、問題はどの期間で取得するかでした。当時は現在とルールが異なり、男性の育児休業は2回取得できる一方で、その場合1回目は2カ月間のみというルールでした。ひとまず1回目は短くとって、子供の健康次第でもし必要であれば2回目を取得しようということに決めました。結論から言えば2回目をとることはなく、もう少し長くとっておけばよかったと思っています。出産3か月前には、妻は里帰り出産のために義実家に戻りました。その後は休みがあるたびに、往復400kmの道のりを車で行ったり来たり。楽しみ半分、不安半分、ドキドキの毎日でした。ただ当時はコロナ禍です。病院への付き添いは認められず、結局は出産時も義母が付き添いをしてくれました。知らせを聞いて、急いで移動です。ちょうど義実家のある市内に入ったところで出産の知らせを聞きました。相当な難産だったようで、妻には申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいでした。初めて抱っこした時の、軽いのに重たいあの感触は今でも忘れません。

【産休?育休に入ってから】

 その後はひたすら怒涛の日々です。ひたすらおむつ替え、ミルクづくり、泣いているわが子の抱っこ、大量の洗濯物…。育児休業中含めて最初の半年は、3時間以上連続で寝た記憶がなく、また合計睡眠時間も1日5時間程度でした。しばらく歯科健診にも行けず、久しぶりに健診に行くとボロボロの結果だったりもしました。何より驚いたのは、生まれてすぐは自分自身に父親の自覚がないことです。生まれて1カ月ほどして、徐々に父親としての自覚が芽生えてきました。父親としての自覚はかなり重要で、今ではこうした育児をすることが生活の一部となっています。育児休業をとって本当に良かったなと思います。短い間だけでしたがここで育児に専念できたことで、父親としての自覚を持つ手助けになったかなと思います。

【産休?育休が明けて】

 非常に当たり前のことですが、育児休業が終わっても育児は続きます。子供は大きくなるにつれて手を離れ、すぐに楽になる…そんなことを思っている時期が私にもありました。当然そんなことはありません。保育園に入園して1年間は本当によく風邪をひき、2週間に1度は風邪をひいては、「今日はどっちが看病する?」と、何度夫婦で頭を悩ませたことか。年間5日もある子供の看護休暇も、2カ月で全部使い切ってしまったこともありました。これまではわりと宿泊を伴う出張の多い研究スタイルを日帰り出張に変更したり、オンラインでできる会議は極力オンラインでお願いしたり。このように年休や生活スタイルが大きく変わってしまいましたが、それでも嫌な顔をせず温かく見守ってくださる上司や同僚の皆様には本当に感謝です。子供ももうすぐ4歳にさしかかり、日々すくすく成長しています。生まれたころと比べるとだいぶ手はかからなくなりましたが、一方でまだまだ心と体の成長、教育のしかたなど、悩みは尽きません。まだまだ新米パパですが、精一杯頑張っていきたいと思います。

【最後にひとこと】

 ここ数年、男性の育児休業取得率は大きく増加しました。でも逆に言えば、それまでの時代はいかにこれまで女性側の負担が大きかったのだろうかと想像してしまいます。近年は男性の育児休業取得率が増加しているとはいえ、取得期間は女性と比べて圧倒的に短いのが現状です (私も大いに反省しています)。育児はとても楽しく、とても大変です。男性も大いに育児に参加して、家族みんなで子供を育てていくのが当たり前になればいいなと思います。

 

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