環境人間学部
持続可能な環境と多様性のある社会、
そして、豊かな暮らしを実現する。
School of
Human Science
and Environment
Point
1
多様な分野を幅広く学ぶことで磨く複眼的思考力
経済?教育?格差?健康?コミュニティなど、人間と環境に関わる課題は複雑に絡み合っているため、複眼的に物事を捉え、広い視野から課題解決を目指す力が求められています。環境人間学部では、一つの分野の専門性をしっかりと高めることに加え、文理の枠を越えた多様な学問を幅広く学ぶことで複眼的思考力を養います。
Point
2
SDGsの理念に先駆け、
人間の暮らしと環境の豊かさを追究
環境人間学部は、「すべての人に豊かな暮らしと環境を」というコンセプトを掲げています。これは国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)と大きく重なっており、本学部の各授業での取組がSDGsを深く学ぶことにつながります。
Curriculum 4年間の学びの流れ
環境人間学部では、1年次に人間学を中心に幅広い分野の基礎を学んだ上で、2年次から各系に分かれて専門分野の学びを深めます。入学後に自分に合った専門を見極めてから、進みたい系を選択できるため、食環境栄養課程以外は、入試を受ける時点で専門を決める必要はありません。2年次以降は、フィールドワークや多くの専門科目を通して専門性を身につけていきます。
Course Overview 系統の概要
人間形成系
より良い心身の発達と生き方を追求する
あらゆる世代の人々が心身ともに充実した生活を維持増進し、多様な自己実現のあり方や社会参加が保障される環境づくりを目指し、「健康」「福祉」「教育」をキーワードに、人々の成長や発達、心身の健康について多角的に学びます。講義やゼミ演習だけではなく、様々なフィールドに出かけて地域支援活動や国際協力活動なども行っており、実践を通した学びも重視しています。その中で他者を思いやり、いたわる感性や、コミュニケーションスキルも養います。
国際文化系
異なる文化を理解し
コミュニケーション能力を高める
英語をはじめとする語学やそれぞれの言語圏の文化的背景を学ぶ科目群と、国際情勢が生み出す文化現象や多文化社会について知る科目群から構成されています。グローバル化が進み、異文化を理解する能力や、様々な社会的状況への適応力がこれまで以上に求められています。国際文化系では、ことばと文化の相互関係を重視し、社会的なコミュニケーション能力と異なる文化への理解や共感を持てる人材を育成します。
社会デザイン系
これからの「共生社会」を創造する
「政策」「コミュニティ」「コミュニケーション」の3つをカリキュラムの柱として、都市や農村、防災や福祉、メディアなど、私たちの身の回りの生活や暮らしに関わることを多岐にわたって探究しています。近年のグローバル化の進展や社会?経済構造の変化に対して、社会学、経済学、都市計画学、地理学などといった分野からアプローチすることにより、多様な人々が対等に関わり、ともに暮らせる「共生社会」を創造できる人材を育成します。
環境デザイン系
快適な居住空間を創造する
人間生活の基礎となる地球環境の理解と、より良い生活環境の創造を目指し、大気、水などの自然環境、生物、生態系に関する知識やこれらに関連した技術などを学びます。さらに生活環境の時間?空間?社会の特性などに関する専門知識を習得し、快適な居住空間、住みやすい人間社会を創造するための応用技術を身につけます。なお、所定の科目を履修することで二級建築士、一級建築士(免許登録には2年間の実務経験が必要)の受験資格が得られます。
食環境栄養課程
栄養?食のプロフェッショナルを養成する
「食」は、人が健やかに成長し、幸せに歳を重ねるための重要な要素です。要な要素です。食環境栄養課程では、健康増進や疾病予防、治療、そして持続可能な食生活や食環境に貢献できる「栄養?食のプロフェッショナル」を養成します。栄養素の吸収代謝や食品の機能性、体の仕組みや環境と疾病との関連、臨床における栄養管理などについて、講義や実験?実習を通じて体系的?実践的に学びます。卒業時には栄養士資格とともに、管理栄養士国家試験の受験資格が得られます。
Check Seminars ゼミをチェック
こころに触れる手法を学び、人間の多様なこころの世界を理解する
不安や孤独、うつ、対人関係の葛藤等のこころの諸問題の背景を深く理解し、こころの癒しとは何かを探究します。ゼミでは、カウンセリングの基本姿勢や、描画?音楽?物語等を用いた表現方法を体験的に学ぶことで、人間の多様なこころの世界を知ることができます。また、研究を通して、人間のこころの奥深さに気づくことは、自己に対する理解を深め、自分自身の人生と向き合うことにもつながります。
効率的?効果的なトレーニングを探究
私のゼミでは、スポーツをはじめとする身体運動について詳しく調べるために、スポーツバイオメカニクスを学び、卒業研究に取り組みます。スポーツバイオメカニクスでは「動作分析」が代表的な研究手法ですが、それにこだわらず、学生自身が興味?関心に応じて研究方法を工夫できるよう、科学的な知識を身につけていきます。得た知識によって、スポーツや日常生活の中での身体運動を様々な視点から掘り下げ、効率的?効果的な動作や運動、トレーニング方法などのヒントを探ります。
歴史?社会の2つの視点から、現代中国を紐解く
現代中国について広く勉強をしながら、歴史と社会という2つの分野から研究を行います。日本でも絶大な人気を誇る中国の『三国演義』を題材に、小説化された歴史と本当の歴史との違いや中国の人情社会を考察したり、日本?中国?欧米諸国のニュースサイトを広く活用し、中国関連の時事ニュースを比較分析する等、より多くの側面から検証を行うことで、中国という国の理解 を深めていきます。
コミュニケーションの本質を考える
このゼミは、英語や日本語をはじめとした世界の〈ことば〉や〈文化〉の多様性について研究します。「英語の発音がどうやったら上手くなるのだろう...」「どうやったら友達にうまく言いたいことが伝わるのだろう...」。このような、ことばに関する〈なぜ〉を真正面から研究できるのが言語学です。すぐに世界とつながることができる今だからこそ、コミュニケーションのあるべき姿について、一緒に考えていきましょう。
メディアを分析?活用し、社会が抱える課題を解決する
どのようなメディア?コンテンツが作られ、どう消費されているかという「メディアの生産と消費」や、社会課題を解決するためにメディアをどのように活用していくべきかという「コミュニケーションデザイン」について研究します。広報誌の企画?制作、アート作品のPRイベントの実施、地域の記憶を継承する写真展の開催等、学生自身がメディアの企画?運営に携わる実践の機会も設けています。
観光訪問客を増やすための方策を考える
地域経済において観光の重要性が益々高まっています。地域の観光訪問客を増やすために何が必要か、課題は何か、観光客のニーズはどのようなものか、様々なニーズに対してどう対応すれば良いか等を議論するゼミです。とは言え、議論には根拠が必要です。そのためゼミに入ると最初は簿記と統計を学び、基本的な財務分析や統計解析ができるようにしてもらいます。その上であとは学生個々の好みや感性に基づいて観光振興につながるテーマを定めて卒業研究を進めています。
地球環境を地球史の観点から考察する
私の研究室では地球の履歴である「地球史」を研究しています。私たちを取りまく現在の地球環境はいつ成立したのでしょうか。それ以前は人類にとって快適な環境だったでしょうか。地球環境を大きく変化させた生命は人類だけでしょうか。これらを深く考察する学問が「地球史」です。高校生の皆さんがこれまで学校教育で学んできた日本史や世界史と同様に、地球史を学ぶ意義は「過去に学んで未来に生きる」ことにあります。人間の住む地球ができるまでを学んだ人は、人間が住む地球の未来のためのよりよい選択ができるようになると考えています。
微生物学的視点で食品の安全を考える
どんなに栄養管理がしっかりした献立を作ることができても、衛生管理の知識が乏しいために食中毒や食品の腐敗を起こしていては意味がありません。私の研究室では食中毒や家畜の感染症起因菌の病原因子を検出する方法の開発、また加熱後の調理食品中で増殖して腐敗を起こす細菌の性状やその制御方法を研究しています。ゼミでは細菌学的手法だけでなく、特異抗体の作製やそれらを使った免疫学的手法、分子生物学的手法も学べます。
実験を積み重ね、食品機能成分の謎の解明に挑む
食品機能性成分、特に野菜や果物の健康成分であるポリフェノールの研究に取り組んでいます。脂肪細胞や免疫細胞から遺伝子やタンパク質を抽出し、ポリフェノールを添加した際の変化を解析することで、中性脂肪の分解や炎症を抑えるメカニズムの解明を目指します。実験には時間も手間もかかりますが、謎の解明に近づく結果が出た時には、科学者としての醍醐味を味わうことができます。
Interview 先輩インタビュー
Carrer キャリア
文理融合の学部であるため、就職先は建設業、製造業、情報通信業、卸売業?小売業、医療?福祉など、非常に多岐にわたっていますが、公務員への就職が多いのも特徴です。
業種別就職率
公務
17.2%
建設業
11.6%
製造業
10.1%
進学
8.6%
情報通信業
7.1%
卸売業?小売業
7.1%
医療?福祉
7.1%
不動産業?物品賃貸業
6.1%
金融業?保険業
4.5%
生活関連サービス業?娯楽業
4.5%
サービス業
4.0%
宿泊業?飲食サービス業
3.5%
教育?学習支援業
3.5%
学術研究?専門技術サービス業
2.5%
運輸業?郵便業
1.0%
漁業
0.5%
電気?ガス?熱供給?水道業
0.5%
複合サービス事業
0.5%
就職?進学先
【一般企業等】
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【公務員】
兵庫県庁/神戸市役所/姫路市役所/尼崎市役所/西宮市役所/加古川市役所/鳥取県庁/総務省近畿管区行政評価局/近畿経済産業局/公安調査庁近畿公安調査局/三重県教育委員会/兵庫県警察/神戸市消防局
【進学先】
兵庫県立大学大学院/名古屋大学大学院/神戸大学大学院/広島大学大学院/兵庫教育大学大学院/大阪公立大学大学院/近畿大学大学院/国立台湾大学